工学部の暇つぶし

ゲームや漫画や日常の出来事を様々な観点から観察、分析していきます。たまに真面目な話もします。暇つぶしです。基本的に平日は毎日更新、土日は暇なら更新です。

【進撃の巨人】ライナーの「嘘」とは?

95話のタイトル「嘘つき」がライナーのことを指しているのは間違いないでしょう。

実はジークのことも示している可能性もあるのではないかと僕は考えているのですが、これについてはまた他の記事で考察します。

 

今回は、ライナーの「嘘」とは何かを考察していきたいと思います。

 

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(95話 嘘つき)

 

ガビはライナーが何か嘘をついていると感じており、ライナーの母、カリナはライナーがパラディ島から1人で帰ってきて別人のようになったと心配しています。

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(95話 嘘つき)

 

パラディ島に行く前と帰ってきた後でどのような変化がライナーに生じたのでしょうか。

 

・パラディ島に行く前

ライナーは、マーレ人の父とエルディア人の母を持つマーレ国内でもおそらく稀なハーフです。マーレ人はエルディア人と子供を作ることを禁止されているため、幼い頃からライナーとカリナはマーレ人である父親とは別居していました。

そして、ライナーは父、母と3人で暮らすために名誉マーレ人になることを決意し、戦士を目指しました。

 

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(94話 壁の中の少年)

 

成績は決して優秀とは言えませんでしたが、マーレへの忠誠心が評価され、戦士候補生に選ばれました。

この高いマーレへの忠誠心は、カリナによって幼い頃から壁内エルディア人を悪魔とみなし、マーレに認めてもらうことこそ名誉なことであると教育され、さらに自らがマーレ人の息子であることなどが影響していたと考えられます。

そして、苦労の末に鎧の巨人の継承権を獲得します。

 

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(95話 嘘つき)

 

涙を流すライナーとカリナが描かれています。ようやくマーレに認められ、名誉マーレ人として生きる権利を得ました。ライナーは幼い頃からの目標を達成し、やっと父、母と共に3人で暮らすことができると喜んでいたのでしょう。

また、戦士になるためには過酷な訓練を受け、優秀な成績を残す必要があります。自分が継承権を得たということは、ライナーにとって大きな自信になったと思います。

そしてライナーは、ついに父親を見つけます。

マーレ人になり、一緒に暮らせると父親に言いますが…

 

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(95話 嘘つき)

 

これはキツイですね。父親と一緒に暮らすためにしんどい思いをし、残りの寿命が13年になってしまうことも受け入れて戦士になったのに、自分と母親を悪魔扱いです。自分がやってきたことは何だったのかと強く思ったでしょう。

 

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(95話 嘘つき)

 

しかし、ライナーは自分がマーレから選ばれた戦士であるという誇りによって何とか精神を立て直し、パラディ島に向かいます。

 

まとめると、パラディ島に行く前のライナーは

  • 壁内エルディア人を滅ぼす覚悟
  • マーレへの高い忠誠心
  • 鎧の巨人の継承権を得たことによる強い自信
  • 世界を救うという大きな目標

を持っていました。

これがカリナの知るライナーの姿であり、この頃はライナーにはまだ2つ目の人格は現れてないでしょう。

 

・パラディ島

ライナーは、パラディ島で壁内エルディア人に攻撃を仕掛ける前に衝撃の事実を知ります。

 

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(95話 嘘つき)

 

ライナーが鎧の巨人を継承できたのは、ポルコの兄、マルセルが弟のポルコを守るためにマーレ軍に印象操作を行なっていたからでした。

鎧の巨人の継承権を得て戦士に選ばれたのは、自分の実力がマーレに認められたからだと思っていて、それが大きな自信となっていたライナーにとっては精神の安定をなんとか保っていた柱が完全に崩れたような状態でしょう。

 

こうなると自信喪失なんてレベルでは済まないでしょう。おそらく、自分が何のために戦士であるのかすら理解できなくなってしまったのではないでしょうか。

父親と暮らすために戦士を目指したのにも関わらず、悪魔扱いされてその夢は叶わないことが決まり、マーレに認められたわけでもないことが分かってしまい、目的も自信も失い、自分の価値がわからなくなってしまったと考えられます。

残ったのは戦士としての役割のみです。ウォールマリアに穴を開け、壁内人類の領域ををウォールローゼまで後退させ自身は調査兵団に入ります。そして、マーレの戦士ではなく、兵士としての人格が芽生え始めます。

アニは憲兵団に入ったため別ですが、ライナーは同じ調査兵団に入ったベルトルトよりも兵士としての人格がかなり強く表れています。

これは、戦士としての人格をほぼ失っていたからではないでしょうか。上で説明したように、ライナーは戦士としての自分の価値を見出せなくなっていたと思います。

では何故戦士としての人格を失わなかったかというと、おそらく仲間でしょう。

アニとベルトルトは戦士候補生時代からの付き合いです。特に、ベルトルトは戦士候補生時代に落ちこぼれだったライナーを励ますような描写もありました。強い信頼関係があるのでしょう。

 

アニが捕らえられ、エレンを奪う作戦もエレンの座標発動によって妨げられてしまいます。

マーレは大陸に残しておいた車力、獣の巨人の継承者であるピーク、ジークを投入し、ウォーリマリアで調査兵団と戦いますが、敗北。

しかも、長い付き合いだったベルトルトが捕食されてしまい、自分だけが助かってしまいました。唯一戦士としての人格を繋ぎとめていた仲間を失い、もはや戦士としての人格は無くなってしまったのではないでしょうか。

 

・パラディ島帰還後

レベリオ収容区の実家に戻った後も、ライナーは兵士としての人格が残っています。

 

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(94話 壁の中の少年)

 

口では悪魔と言っていますが、懐かしむように調査兵団だったころのエピソードを話しています。パラディ島に行く前のライナーしか知らないカリナはその変化に気づかないわけがありません。その一方で、マーレへの命を賭した貢献が評価され、パラディ島作戦失敗の頃にあった鎧を奪われるというような声もなくなりました。

 

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(94話 壁の中の少年)

 

これらの描写は、マーレの戦士としての人格と兵士としての人格がコントロールできなくなってしまったことを示しているのかと思っていました。

しかし、ライナーの戦士としての人格こそがライナーの嘘であることがうかがえる描写が95話に登場しました。

 

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(95話 嘘つき)

 

ジークが他の戦士を集めて会議するシーンで、不満がありそうなポルコに対し、ライナーは祖国マーレが救われるならありがたいことだと言っています。そして、謎に

「この部屋にはいない」…か、と思っています。

 

ライナーは、最初から何らかの方法でマーレ軍が会議の内容を聞いていることを知っています。これは次のシーンから明らかでしょう。

 

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(95話 嘘つき)

 

つまり、ライナーの「この部屋にはいない」…か、というのは、最初から何らかの方法でマーレ軍が会議の内容を聞いているのは分かっていたが、最初は部屋のどこかで隠れて聞いていると思っていたが、途中で盗聴に気づいた、ということではないでしょうか。

そして、それを知っていたライナーは、自分の忠誠心をマーレ軍に示すためにポルコを遮って発言をしたのではないでしょうか。

 

 

これらのことから、僕の仮説を紹介します。

ライナーは、パラディ島作戦や父親との出来事を通して、戦士としての人格を失い、兵士としての人格だけが成長していった。マーレに戻ってからは、マーレ軍の中では戦士としての人格をコントロールしているが、実家などで緊張感がなくなると不意に兵士の人格が現れてしまう。

つまり、ライナーの嘘とはライナーの戦士としての人格そのものなのではないでしょうか。

真の姿は戦士ではなく、兵士としての人格なのではないでしょうか。

 

 

以上で考察を終わります。かなり長文になってしまいましたが、最後までお付き合いいただきありがとうございます。

95話は、他にも様々な考察ポイントがあるので、考察頑張っていきたいですね。

 

意見、質問などあればコメントお願いします。

 

 

おわり。