電車の座席を区切る意味について
僕は普段、通学には阪急電車を利用していますが、遊びに行く時などはしばしばJRを利用します。路線によりますが、僕がこの前乗った普通電車では、七人がけの座席が向かい合って並んでいました。
言葉で説明しても分かりにくいと思うので、図で説明するとこんな感じです。↓
◯◯◯◯|ドア|◯◯◯◯◯◯◯|ドア|◯…
◯◯◯◯|ドア|◯◯◯◯◯◯◯|ドア|◯…
◯が座席です。
この時は、席が埋まっていたため僕は立っていたのですが、よく見ると7人がけに椅子に6人しか座っていません。詰めればもう1人座れるのに…。とも思いましたが、知らない人と体が触れ合うくらいまで詰めるのも心理的に嫌という人がいるのも分かります。特に女性だとそのような考えを持っていても不思議ではありません。
しかし、その隣の7人がけの椅子はもっと酷い状況でした。荷物を脇に置いていたオバサンのせいで、7人がけの椅子に5人しか座れていませんでした。
荷物は膝の上に置けよ!!
と思いましたが、こんなこと言う勇気もないので、何もせず目的の駅で降りました。
いやお前も言いたいことくらい言えよ!!
その後、用事を済ませ降りた駅から最寄駅に帰ったのですが、その時乗った電車は座席の形状が行きに乗った電車と異なっており、下図のようになっていました。
◯◯|◯◯|ドア|◯◯|◯◯◯|◯◯|ドア|◯…
◯◯|◯◯|ドア|◯◯|◯◯◯|◯◯|ドア|◯…
◯が座席で、|が座席の区切りです。
座席を区切ったら狭い座席がより窮屈になってしまうのではないかと行きの電車のことを思い出していたのですが、不思議なことに全ての座席にしっかりと7人ずつ座っています。帰りだったから仕事をしている人の帰りの時間とかち合って疲れている人が多いのではないかと考えましたが、これにはおそらく別の理由がありそうです。
7人がけの椅子に6人で座っていた(行きの電車)の場合、1人あたりが座る席は7/6(≒1.16666…)になります。この程度だと、特に罪悪感も違和感もなく座れてしまいます。
しかし、これを2人がけ、3人がけ、2人がけに分けた(帰りの電車)場合、6人で座ることが心理的にやりにくくなります。6人で座る場合、2人がけの椅子に1人しか座らないパターンか、3人がけの椅子に2人しか座らないパターンのどちらかが生じます。
2人がけの椅子に1人で座る場合、1人あたりの座席はもちろん2になりますし、3人がけの椅子に2人で座る場合でも、1人あたりの座席は3/2(=1.5)になります。こうなるとさすがに罪悪感を感じるのではないでしょうか。
うわっ…私の席の取り分、広すぎ…?
となって、端に詰めたりすることでしっかり定員分座れるという面白いデザインですよね。
僕の推測でしかないのですが、この座席配置はしっかり7人座ることを意図して作られた構造だと思います。
しかし、車両内を見渡してみると、3人がけの椅子に大きく脚を広げて2人で座ってるサラリーマンがいました。
デザインの意図汲み取れよ!!
と少しドヤ顔をしながら心の中で叫んで電車を降りました。寂しい奴とか言わないで。
このように、身の回りのモノのデザインは人間の心理を意図して作られていることが多いと思います。少し意識して見ると面白い発見があるかもしれません。